『ゲーム』と『教育』は、遠い関係にあったイメージですが、スマートフォンやタブレットの普及でこの二つの要素が、一つになって子供たちの生活に深くかかわっています。
ゲームを学校教材として、どのように取り込まれているのでしょうか?
また、幼児向けの知育アプリも人気となっているようなのですが、どのようなものがあるのでしょうか?
学校教材に使われている事例
学校教材に使われているゲームアプリを見てみましょう。
『マグナとふしぎの少女』
こちらは、ミントフラッグ株式会社が開発運営するAI英語アプリです。
このアプリは、eラーニングアワードにて第16回日本e-Learning大賞 特別部門賞「AI・人工知能特別部門賞」受賞した作品です。
引用元:magna-eikaiwa.mintflag.com
英単語3000個 フレーズ900個以上が使われていて、楽しく学ぶファンラーニングをもとに、学習効率が向上していくようにつくられているそうです。
AIえいご | マグナとふしぎの少女 公式サイト | ミントフラッグ子どものためのAIえいごアプリ「マグナとふしぎの少女」は、AIレイちゃんと、日本語で会話したり、英語で会話することができます。日本語を英語に翻訳、英語を日本語に翻訳することもできるので、外国人と会話するこができます。
『桃太郎電鉄 教育版Lite ~日本っておもしろい!~』
1988年にファミリーコンピュータ用ソフトとして発売された不朽の名作「桃太郎電鉄(通称、桃鉄)」に対して「駅や、地理を覚えることができて、とても勉強になった」との声から作られたのが『桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~』です。
そこから学校教育のカリキュラムを想定し、学習機能を追加したものが『桃太郎電鉄 教育版Lite ~日本っておもしろい!~』なんだそうです。
引用元:konami.com
昔から「桃鉄で日本の地理を覚えた」という声があったようです。
そして社内からも「子どもたちの教育のためになるようなゲームが作れないか?」という意見はたびたび上がっていたということでした。
その後、開発が始まり2022年の東京ゲームショウで制作発表を行い、テスト授業などを経て、2023年1月より教育機関の導入受付が始まりました。
教育版ということで、ゲームバランスの調整をするために、貧乏神やスリの銀次が現れないよう調節しています。
【貧乏神:プレーヤーに取りつくおじゃまキャラクター。物件を勝手に売ったり、カード(桃鉄におけるお助けアイテム)を割高で買わせたりする厄介な存在。さらに凶悪なキングボンビーに進化することも】
【スリの銀次:シリーズを通して登場するおじゃまキャラクター。ランダムに遭遇し、プレーヤーの所持金を奪う】
桃太郎電鉄 教育版Lite ~日本っておもしろい!~ (桃鉄教育版) 公式サイト学校などの教育現場のカリキュラムを想定して学習機能を追加した 教育版の桃鉄、ブラウザ版『桃太郎電鉄 教育版Lite ~日本っておもしろい!~』 が登場! 学校教育機関への 導入は無料!
教育版マインクラフト(Minecraft: Education Edition)
教育版マインクラフト(Minecraft: Education Edition)は、ものづくりゲームの一種であるMinecraftを、プログラミング教育・情報教育・協同学習などの教材として使えるようにした教育向けエディション。
引用元:mext.go.jp
通常のMinecraftには、パソコン版・スマホ版・家庭用ゲーム機版などさまざまな環境に対応したものがあり、子どもたちは「マインクラフト=楽しいゲーム」として認識し、実際にゲームとして遊んでいる子どもも多い。
世界中で累計一億本以上も販売されている。スウェーデンのMojang(モージャン)が開発したものを、アメリカのマイクロソフト社が買収した
引用元:mext.go.jp
教育的な要素を加えた機能やシナリオが追加されています。
そして、500 以上の既存の教材世界があり、通常の教科のレッスンだけでなく、STEAM 教育、平和学習、情報リテラシーなど幅広い分野での学習が可能です。
教育版マインクラフト | 未来の学びコンソーシアムMinecraft: Education Edition(教育版マインクラフト)は、ものづくりゲームの一種であるMinecraft (マインクラフト・略称「マイクラ」)を、プログラミング教育・情報教育・協同学習などの教材として使えるようにし...
どんなメリットがあるのか?
学校教育にゲームを取り入れることで、どんなメリットがあると言われているのでしょうか?
学習意欲の向上
ゲーム感覚で学習に取り組むことで、学習に対する抵抗感が減り、意欲的に学習に取り組むことができます。
知識の定着
楽しみながら学習することで、知識がより深く記憶に残り、定着しやすくなります。
問題解決能力の育成
ゲーム内での課題解決を通じて、論理的思考力や問題解決能力を養うことができます。
コミュニケーション能力の向上
協力プレイを通じて、チームワークやコミュニケーション能力を育むことができます。
注意点
・長時間ゲームを使用することによって、学習時間の減少・集中力の低下につながる可能性があります。
・教育の目的にあったゲームを使用すること。
・教員が効果的にゲームを使用するために、知識やスキルが必要になってくる。
知育ゲームアプリの人気
知育ゲームアプリの人気は、2010年代後半から2020年代にかけて徐々に高まり、特に幼児や小学生向けのものが多く利用されるようになりました。
スマートフォンやタブレットが普及し始め、知育アプリもそれに伴って登場し、人気を集め始め、その後、2020年のコロナ禍による外出自粛の影響で、自宅での学習や遊びの需要が増加し、知育アプリの利用もさらに拡大しました。
どんな知育アプリがあるのか?
知育アプリは、1・2歳から小学低学年の年齢対象のものまで、幅広くあります。
タッチであそぼ!あかまるどれかな?
絵本「あかまる」シリーズのこども向け知育ゲームアプリで、1〜6歳の子ども向けのもの。
色・図形・大きさ・数字などが身につく楽しい知育ゲームが無料で遊べます。
自分の頭で考える力を養うことができます。
ワオっち!ランド
幼児期に必要な知力・感性など、5つの能力を育てられるゲームアプリです。
数やひらがな、迷路やパズルなど、豊富な知育ゲームをラインナップ。20種類以上のゲームが無料で楽しめます。知育ゲームを初めて使う人におすすめです。
引用元:play.google.com
すくすくプラス
2歳〜6歳向けの無料知育ゲームアプリです。
すうじ・ひらがな・カタカナ・ことばがドリル形式で楽しく遊びながら身につき、かわいいデザインがいっぱい出てきます。
引用元:piyolog.com
引用元:piyolog.com
引用元:piyolog.com
ごっこランド
2~9歳向けのゲームアプリです。
さまざまな企業が多数携わっており、楽しく職業体験ができ、社会の仕組みを学ばせたい人におすすめです。
引用元:play.google.com
まとめ
2020年のコロナ渦から急速に普及し始めたゲームを教育に取り入れる動きは、もうすでに幼児教育から始まっていると思いました。
楽しみながら、学べるという点ではとてもいいと思いました。
これからの社会は、ますますスマートフォンやタブレットを使用した生活になって手放せないものになっていくと思います。
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